テクノロジー
当社では、中性子を局所的に発生させるための加速器の大幅な小型化に成功しました。さらにこれを6基組み合わせることで、様々な腫瘍部位に対する多角的な中性子照射を可能としました。これを多門照射と呼んでいます。
これまでのBNCTは1方向からのみ中性子を照射していましたが、この方式では、体表面から5センチ程度の深さまでしか治療に十分な量の中性子を照射することができませんでした。
これに対して、多門照射では、一度にn方向の中性子源から中性子を照射することでより体の深部まで十分な量の中性子を照射することができると考えています。
例えば、一方向からの照射で、体表面で10の強さの中性子を照射できる中性子源を使って照射し、体の深部で1の強さまで減衰する場合でも、n方向から同時に照射することで、理論上、体の深部にn倍の強さの中性子を照射することができます。